2017.5.10

新緑のまぶしい過ごしやすい季節になりました。田植えの頃には耳鼻科はすいてくるのですが、今年はまだ混雑した外来となり待ち時間が1時間程度になることもあります。ていねいな診察、説明と待ち時間の短縮は相反することです。でも言い訳をしないで両立をめざします。

「患者さんへの説明をiPad11台や事務員さんにまかせて1時間に32人診察できる!!」なんて耳鼻科医院経営セミナーの案内が来たりします。できるだけ患者さんに応じた説明を機械にしゃべらすのではなく自分でしたいと考えています。看護士に任せている部分もありますし、もっと分担すべき点もありますが、診察マシーンにならないようになりたいと思います。今は学校検診の時期です。検診マシーンになりそうですが、地域の子どもたちのお役にたてるとよいのですが。

気管支炎、肺炎を見逃したと言われることがあります。聴診器あててわからなかったのかと。多くの場合よほどひどくなければ気管支炎・肺炎は聴診器でわからないのです。発熱や呼吸の状態で判断して検査や入院を追加していく面があります。しかし、病気は予想外の速い経過をたどることもあります。耳鼻咽喉医としての限界もあります。風邪と言われたからと「ほっといても治る」とは限らず、数時間から半日ごとの水分摂取や呼吸状態など経過観察をしていただきたいです。特に乳幼児の主治医は小児科専門医であるべきと考えています。容体が悪い時には是非耳鼻科の帰路に小児科医とも会っていただきたいです。